
高級な羽毛ふとんに超長綿が使われている理由
超長綿を側地に使用している羽毛ふとんをご存知でしょうか。羽毛の機能性を損なわず、肌触りもなめらかでシルクのような光沢があり、超長綿を使用している羽毛ふとんは、見た目にも高級な印象になります。どんなにいい羽毛を使用していても中は見れませんからね。超長綿とは繊維長が35mm以上の繊維が非常に長い綿のことをいいます。ちなみに21mm以下の繊維を短繊維綿、21mm以上28mm未満の綿を中繊維綿、28mm以上の綿を長繊維綿といいますが、超長綿はさらに長い繊維ということですね。超長綿は綿花全体の5%しか生産されないこともあり、なめらかさと光沢だけでなく、その希少性からも人気があります。その肌触りの良さから高級羽毛ふとんの側地としても良く使われています。羽毛布団選びに失敗したくないと思っても、中の羽毛を見ることができませんから、こうした側生地にこだわるのも一つの手です。お金に糸目を付けないのであれば高い羽毛ふとんを買えばいいと思いますが、本当にお金に余裕がある人でなければ難しいですね。中の羽毛はダックからグース、マザーダック、マザーグースとランクも色々ありますし、ダウン率などによって暖かさや軽さ、ボリューム、気持ちよさなども変わってきます。この点、側地にこだわっている羽毛布団であれば中に詰められている羽毛も上質である可能性が高いです。一方でどんなに上質な羽毛を使っていても、側地がポリエステル100%を使ってるために寝心地が悪いのではもったいないのです。ポリエステルだと布団に入った瞬間ひんやりしたり、蒸れたり、肌触りが硬かったりと、羽毛の良さを消してしまっている可能性があります。そこで側地にこだわれば、そんなに羽毛のランクが高いものでなくても、上質な眠りを手に入れられる可能性があります。超長綿にはインドのスビンやアメリカのスーピマ、エジプトのエジプト綿などがあります。スビンは特にしっとりしていてシルクのような肌触りを求める方にはおすすめ、スーピマはスーピマ協会が厳格な基準を設けているので高品質、エジプト綿は耐久性に優れるなど特長はあります。他にもペルーのピマ、中国の新疆綿なども有名ですね。どちらを選んでもいいですが、一度実際に触れられる機会があれば、触って違いを比べてみるのも良いでしょう。コットンなので吸湿性も良く、羽毛の吸湿性を損なう心配もありませんし、強度が高いので羽毛の吹き出しもしにくいでしょう。繊維が細く長いので軽いため側地が重くなる心配もなく、ふわっと軽くて暖かい羽毛の良さを最大限に生かしてくれます。なお繊維の細さを表す基準に番手があります。45番手、60番手、80番手などと言われますが、数字が大きいほど糸が細いことを表していますので、その分細い糸を高密度に織り上げていることになります。より上質な肌触りを求めるのであれば、番手の数字が大きいものを選んでみても良いかもしれませんが、使っている糸の量も当然多くなりますので、値段も高くなりがちです。その辺は価格と相談しながら番手を決めてみても良いでしょう。