羽毛布団と羊毛布団との違い

天然繊維の掛け布団といえば、羽毛布団と羊毛布団が有名ですね。
好き嫌いは分かれると思いますが、日本では羽毛布団を使っている人が多いのではないでしょうか。

そもそも羽毛布団と羊毛布団の違いって詳しく説明できますか?
羊毛はその名の通り、羊の毛を使った布団のことで、掛けふとんや敷きふとんがあります。

一方羽毛はダック(アヒル)やグース(ガチョウ)などの水鳥の羽毛や羽根を使用しています。
そもそも動物の種類が違うのですね。

羽毛布団にはダウン90%などの表記があると思いますが、羽毛を90%使っているという意味で残りの10%にはスモールフェザーと呼ばれる羽根が使われています。
羽根が多く入っていると重くなりますし、肌触りが硬くなったり、ふんわり感や嵩高性、やわらかさや保温性能が失われますが、羽根には吸湿性があるので多少は入っていたほうが良いでしょう。

羽毛布団はとにかく軽く体を圧迫しないので、小さいお子さんや女性、お年寄りの方にはやさしいですね。
正しく使えば10年以上使用できるとも言われています。

良い羽毛布団ほど軽く、ボリュームがあって暖かい、においも少ないという特徴があります。
一方羊毛布団ははっきりいって羽毛布団はもちろん、ポリエステルなどの合成繊維を使用した布団より重いです。

敷き布団であれば重さはあまり関係ないでしょうが、掛け布団が重いと掛け心地はだいぶ変わりますね。
しかし昔から良く使われている木綿布団よりは若干軽いでしょう。

保温性でいえばある程度上質な羽毛布団よりは劣りますが、木綿布団や一般的なポリエステルなどの布団よりも暖かいです。
これは羊毛がカールしていて、繊維同士が絡み合うことで抜群の保温力が生まれるためと言われています。

そして羊毛は吸湿性と放湿性が高く、寝ているときもジトッとした感覚がありませんし、置いておくだけで自然と湿気を放湿してくれるので、あまり布団を干す必要がないというのもメリットでしょう。
このような汗を吸ってくれる機能は化学繊維の布団にはありませんので、ジメジメと寝心地が悪いことがあります。

木綿布団も吸湿性には優れますが、放湿性では羊毛ほどありません。
暖かさに加え、このような点が化学繊維や木綿布団に優る理由だと思います。

一方暖かさと軽さでは羽毛布団には及びませんが、吸湿性と放湿性という点では羽毛布団にも優りますし、羊毛布団も実に優秀な布団だといえますね。
値段も羊毛布団の方が羽毛布団よりも安いので、羽毛布団は高すぎて手が出ないという人にもおすすめです。

ただ羊毛を50%以上含んでいれば羊毛布団と謳うことができるのですが、羊毛50%でポリエステルなどを混紡しているものは吸湿性や放質性がそれほどありません。
羊毛の割合が多い、あるいは羊毛100%の布団を選ぶとよいでしょう。

羽毛と羊毛、どちらも動物性たんぱく質を含みますので、ある程度動物のにおいがするものです。
ただ羽毛の場合上質なほどにおいが少ないので、においが気になるようであればあまり安価なものを選ばない方が良いかもしれません。

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